鉄道巡検・旅行録

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【巡検録】ホームライナー静岡6号

今回は海外遠征時に成田空港へ向かう道中で乗車したホームライナーについて紹介しようと思います。

 

まずはホームライナーの姿をご紹介します。

今回乗車するのは浜松19:32発のホームライナー静岡6号です。

18切符使用者でも乗車できる快速列車のような列車で、そのシーズンでは特に重宝されているイメージです。私も漏れなくその一人でしたが、あまり混雑はしていませんでした。時間が時間なのと、現在では平日しか運行していないのが知名度が低い原因だと考えます。

しかし18切符使用者にとってロングシート地獄と言われる静岡地区をクロスシートの指定席で移動できることはとても価値のあることだと思います。実際私は東名間の参勤交代をしょうっちゅうしていますが、この列車が間に挟まることがスパイスとなり、全体の時間が早く過ぎたように感じました。実際所要時間は鈍行オンリーとそれほど変わらないのですが、精神的に楽ができることは格安移動において大きなことだと思います。ライナー券は330円とこの感情を買うには安すぎるくらいです。

本当に早く移動したい方は新幹線に乗りましょう。名古屋から東京間の移動があんなに快適に素早くたったの一万円でできることは本当に偉大なことです。実際この列車は全区間で新幹線と競合するような運用で、普通に考えると乗り通す乗客はほとんどいないような列車です。それでも区間乗車の客はそこそこいるみたいで、感染症が流行った際でも減便こそしたものの平日は定期運用が数本あります。

といってもこの需要は新幹線で十分カバーできてそうなもので、車両の老朽化など何か要因があればすぐにでも廃止されかねないような列車だと思います。感覚的にはJR東海の温情で運行されているようなものだと思っています。JR東海は経営体質が強いのでこのような少数への利用者などへ向けた列車も少しは残してくれているのかなと思います。

ヘッドマークアップです。朝と夜の通勤客に向けた運用が一目瞭然なデザインです。とてもいいデザインだと思います。ホームライナーはかつては様々な線区で走っていた種別で、国鉄時代からの伝統を引き継いでいる列車だと言えます。使用車両の373系自体はJR発足当初の列車ですが、内外ともに国鉄の雰囲気を残しています。

中にはチケットホルダーがありまして、ライナー券を入れることができます。座席指定がない整理券という形態特有の事情だと思いますが、古めかしいような感じがします。以前特急で使用された車両ということもあり、足元も広々していて通過するホームに並ぶ通勤客を眺めているとなんだが優雅な気分になります。

テーブルもついているので内職をして過ごしました。浜松で購入したうなぎパイの詰め合わせを途中食べました。列車はさながら特急列車の様相を呈します。それもそのはずでもともと駅間が長い東海道線の途中駅を飛ばすというのです。1時間ちょっとの運用で途中停車駅は6駅しかありません。10分に一駅という計算ですが、かなりキビキビ走り通過駅も多めなので特急列車と言われても違和感ないです。

内職しながら優雅に過ごしていると、あっという間に終点の静岡につきました。静岡では普通列車に乗り換えてさらに東海道線を上っていきました。

 

この移動では当初は新幹線の利用を予定していましたが、諸事情により鈍行を選択したために図らずもこの列車に乗ることができました。みなさんも是非ホームライナーに乗る機会があれば乗車してみることをお勧めします。