鉄道巡検・旅行録

鉄道巡検録と鉄道旅行録を掲載します。

日本一周旅行前編⑬

 

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本日の移動予告です。ついに関東へと入っていきます。

 

本日は快活クラブからのスタートなのですが、富山での撮影の本命は路面電車だと決めていたので朝早くに出発します。

乗らなければならないJRまでの時間がそれほどなかったので始発から撮影する必要がありました。そうなると路面電車にのっていくことはできないので歩いてい撮影地を目指す必要があります。時間だと一時間弱、距離にすると4.3kmを歩く必要がありました。

四時台に快活を出発し富山の中心市街を目指し歩きます。神通川にかかっている橋の撮影地を目指し、ようやく現地に到着したところで丁度列車が来ました。

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かなり良い光線で電車が来ました。しかし私が撮りたかったショットは立山と電車を絡められる逆側の構図だったのでした。

f:id:Banksisland404:20220119031315j:plainもう完全に逆光です。うっすら見えているのが山々です。逆光の風景画になるとこうも写らないのかと学習するいい機会でした。このために一時間もわざわざ端まで歩いてきたのにと思いましたが、逆光なのは撮影地を決めたときからわかっていたので、実際は曇りを願っていたのですがバリ晴れという結果でした。これもいい勉強だと思い、試行錯誤しながら一応一通り撮っていきます。

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これなんか雰囲気はいいんですけど面が完全に影っています。

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わざわざ端まで来たという感情を捨て後ろを振り返って撮ると光線はいい感じになりますがあとは構図勝負です。

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結局登ってくるショットが一番マシかなという感じになりました。路面電車を撮るのは試行錯誤が手軽にできるのでやっぱり楽しいですね。これを撮り終えると最寄りの電停から電車に乗って富山駅に向かいました。

 

北陸新幹線(富山~高崎)

富山からは新幹線にて一気に関東まで抜けていきます。途中の長野から最長切符の指定ルートに復帰するので、その分の切符を補充することになりました。北陸新幹線長野新幹線以西の区間は滅多に乗らないので、少し興奮気味で写真を撮りました。

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この辺りの北陸新幹線は架線の周波数が50と60で別れていることで知られています。長野県が60、新潟が50であるためにこのルートでは境目を三回通らなければならず、三つの大きな変電施設と車両への細工にてその事情をクリアしています。

新幹線のルートを見ていただければわかるのですが、長野から富山までは直線的ではなく、新潟側に膨らむような曲線的なルートをしています。直線ルートも検討されたようなのですが、日本アルプスの山を貫通するのが困難だという理由から断念されました。技術的可能ならば新潟県も通らずに済むし、白馬などのリゾート地も通れる直線ルートが間違えなく採用されたと思います。今の土木技術でも安全面に不安が出てしまうというのは驚きである反面、事情は違えど日本アルプスを貫通しようとしているリニアは相当大変なことをしているのだなと分かります。これには北陸新幹線は国が主導でやっているのに対し、リニアはJRが主導で進めているという点も考えられます。リニアに関して話したいことはたくさんありますが、今回は現状や過去の路線の解説をメインにやっていきます。少しそれとは関係していますが、北陸新幹線が全通すれば東京大阪間の迂回ルートとしても一応使えるようになります。JR東海としては迂回ルートですら自社の路線で形成してしまい、東海道新幹線の老朽化に備えたいという思惑上がります。それもリニアを自社で完成させたい原因の一つになっています。そもそも東海は国の新幹線関与に対してアレルギーがあるのではないでしょうか。それでも事業規模を見ると頼らざるを得ないですが、車両の技術などもなるべく拡散させないようにしたいという裏事情もあると思います。e2系の技術は中国に提供されたのかパクられたのかわかりませんが、そっくりな車両が走っていることで有名です。

先ほどもちらっと出ましたが、この路線は国が主導する整備新幹線の枠組みで建設されたものなので、最高速度が260km/hに制限されています。なので東京大阪間のバイパスに使うにしても、かなり時間がかかってしまい現実的ではありません。東海道新幹線の285km/hと近いように見えますが、こちらは距離が短いので全く比較になりません。しかしフル規格新幹線の効果は絶大で、金沢から東京までを二時間半で結んでしまいます。今回乗るのは北陸新幹線の再速達列車であるかがやきです。

列車は富山をでるとみるみるうちに加速していき、昨日通った糸魚川や飯山など颯爽と通過していきます。途中の黒部宇奈月温泉まではちらほら富山の街並みを見ることができますが、そこからは本格的にトンネルに入っていき、駅付近でしか風景を見られないような感じです。

46分間の乗車で長野に到着しました。途中駅なしでおそるべし速達性です。ただ今回は高崎で下車する関係でここで乗り換えが必要になりました。速達タイプの停車駅の少なさには驚かされます。

ここからは長野始発のあさまで高崎を目指します。あさまは長野新幹線を各駅で走っていきます。北陸は西日本の管轄であるがゆえに、北陸へ向かう新幹線と別の属性を持ち、区間列車が設定されているのは面白いですね。長野からは信越本線とほぼ同じようなルートで高崎を目指していきます。いかにも信越新幹線といったような感じです。と途中の碓氷峠を超える区間も、真っすぐに山を越えることはせず、一番勾配がきつい箇所を迂回するような形で高崎に向かっていきます。

高崎の直前で大きく南にカーブすると同時に上越新幹線が合流し高崎に到着です。

 

第12県目:群馬県

 

今回はせっかく新幹線ホームに入ったので、新幹線の写真を撮って行こうと思います。

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まずは北陸新幹線です。日が当たっていませんがスッキリした構図です。

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お次は上越新幹線で来ました。e2系です。

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斜めってしまったのか勾配なのかわかりませんが順光の一枚。日が当たり過ぎて陽炎になってしまってますが夏らしい一枚。

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この列車は今いるホームに侵入してきまして、スナップ写真も撮ることできます。夏休みらしいショットです。

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噂のe4系が対向ホームに来ました。今回本当はこれを撮影したかったのですが、時間的に厳しかったです。また今度にしようと思いましたが、間に合わず引退してしまいました。時間をとって撮っておけばよかったなと少し後悔しています。

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後追いも微妙な感じです。結果的にこれがe4系を見るのは最後の機会になってしまいました。

 

撮影を終えたら駅中で峠の釜めしを調達し、次の列車に乗ります。

 

上越新幹線(高崎~越後湯沢)

次乗るのも新幹線です。高崎から越後湯沢まで新幹線と在来線が交わる駅がないため、この区間が最長経路に盛り込まれています。越後湯沢はつい先日ガーラ湯沢攻略のために行った場所でもあります。その時はe4系に乗ることができました。

上越新幹線我田引鉄の究極形ともとれる路線で、田中角栄の出身地である新潟がターミナルとなっています。この田中角栄は鉄道史にとっても重要となる人物で、国土開発計画の基盤を作った人でもあります。その反面、その計画に時代が追い付かず、国鉄は多くのローカル線から赤字を垂れ流し結果的に破綻ともとれる民営化を行います。この人物はなかなかに鋭い思想で天才とよばれたり、全く真逆のことを言われることもあります。結局スキャンダルにより総理大臣をやめることになり、その思想がいかんなく発揮されたとは言えません。しかし今になっても整備新幹線という国主導の国土開発計画があることや、民営での鉄道運営が限界に達している四国や北海道を見るとこの人の意見についても、勉強する必要があるなと思います。

少し話がそれてしまいましたが、こんなことを考えているうちに上越国境ともいわれている谷川岳をトンネルで貫通し越後湯沢に到着しました。さきほどのガーラ湯沢へ向かう路線はここから分岐しており、在来線扱いではありますが新幹線の路線がそのまま分岐して向かっていきます。ガーラ湯沢とはJRが運営しているスキー場の名前で、駅を出ると目の前にスキー場の施設が広がっています。この路線はスキー場の運営に合わせて列車が運行されているので、夏になる前に乗っておく必要がありこの旅とは別に乗車を済ませておきました。

その時に駅併設の温泉にはいったりと観光は済ませていたので、今回特別観光はしませんでしたが、新潟のお米を使ったばくだんおのぎりというどでかいおにぎりを購入しておきました。

 

上越線(越後湯沢~新前橋)

湯沢でも滞在もほどほどに在来線にて再び上越国境を越えていきます。この辺りの在来線は本数がかなり少ないことで有名で、一日に片手で数えられるほどしか列車がきません。これから乗る上り線は途中ループ線にて勾配を登っていくことでしられていて、下り線は深い地下を通っていて土合駅は長い階段を地上までのばらねれけばならないことで有名です。また川端康成の小説のワンフレーズ「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」はこの辺りのトンネルの事です。トンネルばかりの新幹線とは違い雪国の車窓をゆっくり楽しむことができる路線です。

新幹線とじょぼ同じ場所を通っていくのですが、この路線が並行在来線とならなかったのは、整備新幹線のスキームができる前に上越新幹線が完成したからです。田中角栄は偉大(小並感)

今回の乗車は夏ですので全く雪を感じることなく峠を越えていきます。途中ループ線など見えるか見えないかと外を見ることもありましたが、この辺は乗りなれている区間でゆったりした気持ちで乗車しました。水上まで来るともう関東だなという感じで改めて帰ってきたことを実感します。まだ終わりではないのですが、振り返ってみてもここまで本当に長い旅でした。

水上からは利根川沿いに南下していきます。途中渋川で草津温泉の方からくる路線と合流しまして先を進んでいきます。あちらの路線は東京と草津温泉を結ぶ特急なども走っていて盛んなところです。

群馬の街並みに入ってくると両毛線と合流し、新前橋に到着です。今回は高崎まで行かずにここで下車し両毛線に乗って行きます。

 

乗り換えに時間があったので、先ほどのばくだんおにぎりを頂きました。

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少し早いですが、栃木の名産物があったのでそれも買いました。

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この時期に栃木フェアをやっていたのか、全国区になったのかわかりませんがレモン牛乳を各地で見かけました。次は栃木編になるので少し早めではありますが、気分を味わっておきました。

 

両毛線(新前橋~小山)

51からは○の数字がなくなってしまうのでこの表示になります。もう少しで前半終わるので耐えてほしかったですけれども仕方なしです。

ここからは両毛線に乗って栃木県を目指していきます。両毛線はもともとこの地域の生糸や綿製品を運搬するのに作られた路線で、最初は両毛鉄道という会社が敷いた路線でした。両毛鉄道は利根川を渡れず、利根川に東側にターミナルを有していました。しかし日本鉄道が有していた路線が利根川の西まで来ていたため、日本鉄道がそれを延伸する形で両路線が繋がることとなりました。その影響で現在でも上野東京ラインが前橋まで乗り入れているという説もあります。その後、全線の日本鉄道化などを経て国有化され、前橋駅のさらに西にある高崎から小山までが両毛線となりました。そして上越線が新前橋から建設された際に一時は重複区間とされていましたが、両毛線が短縮される形で一応新前橋が終点にような形になりました。しかし現在でも両毛線の列車はほとんどが高崎まで乗り入れいていますので一体的な運行となっています。このようにこの辺りの鉄道は高崎を中心に路線網が広がっているので、鉄道マニアの方は群馬県の県庁所在地は高崎だと思いがちです。しかし実際は前橋が県庁になっています。以前高崎が県庁所在地だったこともあるみたいですが、移転したそうです。

列車は新前橋を出るとすぐに利根川を渡った後、前橋に到着です。一応高崎線の列車がここまで乗り入れているらしいですが、あまり見たことがありません。

前橋からはぐねぐねと主要都市を経由しながら小山に向かっていきます。

まずは南東に進み東武伊勢崎線の終点になっている伊勢崎を通ります。お次は北東に進みこちらも東武桐生線の終点が近い桐生です。桐生にはわたらせ渓谷鉄道も来ており、そこそこ大きなターミナルとなっています。この前橋から桐生の間を直線的に進む上毛鉄道という路線もあり、そちらは直線的なルートなのですが街中をずっと通るため所要時間で大きな差はないと思います。桐生からは再び南東にルートを取り足利市を通り東武佐野線と交差する佐野です。佐野からは北東に進み東武日光線と交差する栃木に到着です。こう見ると東武は北関東いっぱいに路線網を持っていてすごいですね。両毛線はここで南東に進路を変え二駅先の小山を目指すのですが、ここで一旦話題に出た東武に乗り換え写真を撮りに行きます。

 

第13県目:栃木県

日光線で一駅の大平下まで行きます。

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まずはリバティが来ました。先ほどまで晴れていたのに何故か曇ってしまいました。

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次に普通列車です。上りの普通列車はほとんど南栗橋で折り返しみたいです。

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次に日光号が来ました。日光号は東武線から栗橋でJRに乗り入れ新宿まで走る、私鉄とJRの友好の証みたいな列車です。JRも独自に日光へ向かう路線があるので、この列車は鉄道業界一丸となって他の交通機関と闘おうという意図が垣間見えます。

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お次はスペーシアです。この列車は結構都心でも見慣れている列車で、浅草らへんに行くと結構走っています。

短時間ですが特急を多く撮れて満足でした。

 

ここからは再び栃木駅まで戻り両毛線にて小山に向かいました。

 

東北本線(小山~宇都宮)

何日かぶり東北本線に乗り宇都宮に向かいます。本日は夕方に宇都宮で友人と合流する予定があり、前半のゴールとして設定されました。

ここまでくると本当にいつもの列車が来ました。都心でもよく見る列車がやってきて、5駅間を30分ほどかけて進みます。とはいっても列車は結構速度を出して進むので、駅間が比較的長いことが原因です。この辺りの東北本線は直線的な線形をしていまして、東北新幹線がほとんどの区間並行して走っているのを見ることができます。右手を見ると終始新幹線の橋脚がありました。新幹線と一瞬離れたと思ったら、市街に突入しゴールの宇都宮に到着です。

 

ここからは新幹線にて東京へと向かいました。

 

これにて前半の行程が全て終了しました。記事を書くのに相当かかってしまいましたが、後半はもっとかかってしまうかなと思います。なるべく早く簡潔できるよう頑張ります。後半は日程に余裕をもって動けるとおもうのでご期待ください。ご閲覧ありがとうございました。